安全性優良事業所であることを証明するGマークは、取得した後も更新が必要な認証です。
平成30年12月時点での全国の取得事業者は25,343事業所(全体の29.6%)ありますが、数年後も同じように安全性優良事業所であることがベストであるものの、
事業は生き物ですから、中にはそうでなくなっている可能性も0ではありません。
ですからこのGマークについても、更新制でそのつど優良事業であるかどうかを証明していく必要がでてきますよね。
更新時期が近くなると通知ハガキが送られてくる
Gマーク取得事業所には、更新が近づいてくると通知ハガキが送られてきて、更新手続きにあたっての留意事項として次の内容が表記されています。
・前回取得時の認定番号
・前回取得時での申請方式、今回選択できる更新方式
・前回Gマーク取得時の点数
・申請料金
・申請書をWEBで作成する場合のログインID、パスワード
ここで「申請方式」というものが出てきますが、A方式、B方式、C方式、D方式、E方式の5種類の申請方式があります。
おおまかに分けると、
A方式=通常申請
B~E方式=特例申請
の2つに分けられます。
Gマークを始めて申請する場合は通常申請しか選べませんので、A方式と同じ書類を用意して申請しなければなりません。
主に用意しなければならないものは以下を参照ください。
では、他のB~E方式の特例申請はどのように違うのでしょうか?
B~E方式での特例申請
Gマークの配点は大きく分けて3つに分類されます。
①安全性に対する法令の遵守状況(40点)
②事故や違反の状況(40点)
③安全性に対する取組の積極性(20点)
(合計100点)
特例申請の場合はこのうち、前回の点数をそのまま今回の点数に当てはめて添付書類書類を省略できるようになります。
どういうことかというと、前回のGマーク取得時に「③安全性に対する取組の積極性」が19点だった場合、特例申請をすることで今回の更新時には「③安全性に対する取組の積極性」の添付書類を省略し、19点のまま更新できるようになります。
選択した方式によってどの項目の点数繰越、省略できるかが変わってきます。
B方式の場合
B方式を選択した場合には、前回の「③安全性に対する取組の積極性」の点数がそのまま適用され、添付書類等を省略することができ、他の「①安全性に対する法令の遵守状況」と「②事故や違反の状況」に関する添付書類等を用意しなければなりません。
手間で考えると特例申請の中では一番用意するものが多くなります。
C方式の場合
C方式の場合には前回の「①安全性に対する法令の遵守状況」の点数がそのまま適用され、添付書類等を省略することができます。
この項目は添付書類も非常に多くなるため、この方式を選べると更新作業も非常に楽になると思います。
D方式の場合
D方式からは、前回のGマーク取得時に「①安全性に対する法令の遵守状況」の項目で40点満点を取っていた場合に選択できるようになります。
D方式を選択した場合、C方式と同じく「①安全性に対する法令の遵守状況」を省略することができますが、「③安全性に対する取組の積極性」において用意する書類を簡易化することができます。
E方式の場合
この方式は、D方式と同じく「①安全性に対する法令の遵守状況」が40点満点で、かつ直近の巡回指導で満点だった場合等に選択できるようになります。
このE方式ですと「①安全性に対する法令の遵守状況」、「③安全性に対する取組の積極性」ともに省略できるようになり、ほとんど添付書類を用意する手間がなくなります。
Gマーク申請後に巡回指導が入る
特例申請によって簡易にGマーク申請を終えたとしても、7月に申請し、その後8~11月間に巡回指導が入ります。
ですからいくら申請準備が簡易だったとしても、巡回指導に対する準備はしっかり行っておきましょう。
最終的にここの巡回指導で何か大きな問題が発覚したりすると、評価点数が足りずにGマークの更新不可となってしまう場合もあります。
大きな問題がなかったとしても、指摘された箇所については必ず改善して、改善の報告をしましょう。
具体的に巡回指導が行われる時期ですが、A、B方式の場合は8月~9月頭ごろで、C、D、E方式については9月以降に行われることが多いです。
Gマークの更新方式まとめ
GマークにはA、B、C、D、E方式の5種類があり、新規取得時は必ず通常申請となるA方式による申請となり、添付書類等もかなり煩雑になりますが、更新時には特例申請として省略できるものもあるため、ポイントとしては次回の更新のことも考えてしっかり準備して高得点を狙ったほうが後々楽になります。
また、いくら省略できるとはいえ、事業所が前回37点だった項目が今回40点満点取れるというような状態であれば、少し手間のかかる方式を選択して点数を上げてとくと良いかもしれません。
Gマークで継続して高得点を取得しておくと、その後「運輸支局長表彰」や「陸運局長表彰」を取得する際において要件の一つとなりますから、先々を見据えていくと点数は高いに越したことはありません。
そのためにも日ごろから安全に対する施策をしっかり行っていきたいですね。