「新しい車両を購入したけど、登録どうするの?」
「営業車を他の支店に回したいけど、名義変更が必要?」
――実はこれ、運送業の現場でよくある“あるある”です。
この記事では、運送事業者や個人事業主が知っておきたい
営業車・業務用車両の名義変更手続きの流れや注意点について、わかりやすく解説します。
✅ この記事でわかること
- 自動車の名義変更とは?
- どんなときに名義変更が必要?
- 必要書類と手続きの流れ
- 自社でやる vs 行政書士に頼む違い
- 出張封印ってなに?どんな時に必要?
🚛 自動車の名義変更とは?
名義変更(正式名称:移転登録)は、車の所有者が変わるときに必要な手続きです。
運送業では、こんな場面でよく発生します:
- トラックを買い替えた(中古/新車問わず)
- 社名が変更になった(法人名義変更)
- 他の営業所やグループ会社に車両を移した
- リース契約終了後に車両を譲り受けた
名義をそのままにしておくと、税金の通知や責任の所在がずれたままになります。
業務上のトラブルを防ぐためにも、正確な名義管理は重要です。
📝 名義変更に必要な書類(法人の場合)
書類名 |
概要 |
車検証(自動車検査証) |
現在の所有者と車両情報が記載された書類 |
譲渡証明書 |
売買・譲渡を証明する書類(旧所有者が記入) |
委任状 |
手続きを代理人に任せる場合に必要 |
印鑑証明書 |
旧所有者と新所有者の法人印鑑証明書(発行3ヶ月以内) |
会社の登記簿謄本 |
法人確認書類として使用(コピー可) |
車庫証明書(場合による) |
登録地が変わる場合に必要 |
ナンバープレート |
ナンバー変更がある場合は返納が必要です |
🔁 手続きの流れ(ざっくり5ステップ)
- 必要書類をそろえる
- 所轄の運輸支局で名義変更申請
- ナンバー変更がある場合は旧プレートを返却
- 新しい車検証とナンバープレートの交付
- 封印取り付け(普通車の場合)
🔧 出張封印ってなに?
ナンバー変更があると、通常は陸運局で**封印(ナンバープレートの固定金具)**をしてもらう必要があります。
ただし、「出張封印」を利用すれば…
✅ 運輸支局に行かなくても
✅ 車を動かさずに
✅ 行政書士がその場で封印を取り付けてくれる
という便利な制度です(登録車・普通車限定)。
トラックや営業車を複数保有している企業には、非常に相性が良い制度です。
🚧 トラックを運輸支局まで持ち込むリスクとは?
封印のために車両を運輸支局まで持ち込む場合、以下のような問題が発生する可能性があります。
リスク内容 |
説明 |
業務への支障 |
稼働中のトラックを登録のために「一日潰す」必要があり、スケジュールが乱れがち |
法人名義の車は臨番(仮ナンバー)の取得が難しいケースあり |
登録地が遠いと移動も困難 |
対人・対物事故リスク |
ナンバーがついていない・封印前の不安定な状態での運行は危険を伴う |
車両が大型の場合 |
運輸支局周辺の道路事情や駐車スペースに悩まされるケースが多い |
👉 業務を止めず、安全に・確実に手続きするなら、出張封印の活用が最適です。
🤔 自社でやる?行政書士に頼む?
比較項目 |
自社でやる場合 |
行政書士に頼む場合 |
時間 |
書類作成・平日窓口対応が必要 |
すべて丸投げ可能 |
封印対応 |
出張封印が使えなければ運輸支局まで運行 |
出張対応で現地封印可能 |
法人案件への慣れ |
書類不備で差し戻されるリスクあり |
プロが対応してスムーズ |
コスト |
手間はかかるが安上がり |
費用はかかるが時間と安心を得られる |
✅ まとめ:名義変更は“正しく・早めに”が鉄則!
業務用車両の名義変更は、放置しておくと税金の支払い先や事故時の責任所在に影響を与えます。
特に運送業では、
複数の車両を所有・移動させる機会が多いため、名義管理は必須業務です