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【Gマーク】11.健康起因事故防止対策等輸送の安全に関する自主的、積極的、独創的、先進的又は高度な取り組みを実施しているか

この項目では「安全性に対する取組の積極性」の他の10項目を除いた取組やドライバーの健康に対しての高度な取り組みを行っているかが判断基準になります。

ここでは最高で2点の加点となりますが、他の項目と違い、何を準備すれば良いのか迷うところではないかな?と思います。

 

判断方針・基準

判断方針については冒頭でのとおり

安全性に対する取組の積極性」の他項目以外での取り組みについての評価になります。

 

なお、配点の種類としては

【2点付与】

  1. 脳検査の受診について、過去1年間で選任運転者数の1割以上かつ2名以上
  2. 携帯型心電計の測定について、過去1年間で選任運転者数の2割以上の活用状況
  3. SAS検査の受診について、過去1年間で選任運転者数の2割以上または過去5年間で選任運転者数分

【1点付与】

その他基準日における健康起因事故防止等輸送の安全に関する取組の自主性、積極性、独創性、先進性について確認できれば加点対象

 

 

添付資料

ここでの添付資料は

①自認事項に係るチェックリスト

②具体的な取組状況が判別可能な資料

の2点です。

ここでの注意点として

  • 資料の添付方法としては、写真などを活用して実施状況を証明する
  • 添付資料に資料No.を付記する
  • 自認事項1~10に該当する資料が添付されても加点の対象とならない
  • 資料は全てA4サイズに統一すること

となっており、特に「安全性に対する取組の積極性」の中で準備している他の項目の資料を添付しても加点対象とならない。つまりほかの項目と重複する内容ではダメですよということです。

逆に色々と安全に対する意識を持って取り組んでいる事業所にとってはどれを選択すればよいのか迷うところではあるでしょう。

 

 

具体的な内容

主な事例として挙げられているのが

  • 脳検査の受診、携帯型心電計の活用状況、SAS検査の受診
  • ABS(装着義務付け車両を除く)、ASR等の予防安全技術を採用した車両の導入
  • 車間距離制御機能付き低速走行装置、車線逸脱警報装置、居眠り警報装置等のASV技術を採用した車両の導入
  • リアルタイムGPS運行管理システムなどの先進的運行管理システムの導入
  • ドライブレコーダー、バックアイカメラなどの先進的な補助装置の導入
  • 自社内指導員によるパトロール指導の実施
  • 自社内独自の無事故運転者表彰制度の確立
  • 運転者の健康状態や疲労状態の把握等に効果が高い取り組み(脳検査の受診、携帯型心電計の導入、SAS検査の受診等)の実施

となっていて、内容としては大きく健康起因事故の対策、車両の先進的な安全装置や自社内制度などの2つに分けられます。

車両の安全装置についていえば例えば現在作られているトラックではABSやESCが義務付けられているので別の車線逸脱警報装置やデジタコ、ドライブレコーダー等を候補にするのが良いでしょう。

その他は自社内指導員によるパトロールは大手なら可能かもしれませんが、中小企業ではなかなか厳しいと思います。

無事故運転者表彰をして特別手当を支給する等の制度はたまに取り入れている事業所もありますので、そのまま加点要素になります。

最後の運転者の健康状態や疲労状態の把握等に効果が高い取り組みについては、健康や疲労が原因で事故が多発していた事業所は取り入れていることがあります。もし導入しているところはそれを加点対象として選択肢に入るでしょう。

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「具体的な取組状況が判別可能な資料」とは?

添付資料②の「具体的な取組状況が判別可能な資料」については以下のように挙げられています。

●運転者の健康状態や疲労状態の把握に効果が高い取り組みによる場合

①検査受信の場合は県さ・医療機関発行の検査結果や領収書の写し

②携帯型心電計の場合は「機器の写真」と直近の機器管理によるドライバーの測定状況がわかる資料

●定期健康診断など法令で義務付けられているものを除いた健康起因事故防止に係る取組で直近の取組内容が確認できる資料の写し

●各種装置や機器等による場合

 ①機器類の機能や性能が分かる資料(機器類のカタログ等)の写し

 ②導入状況が確認できる当該営業所の保有車両1台分のa~c資料

  a.設置状況の写真(カメラ等の装置や機器の設置状況)

  b.設置車両のナンバーの写真(cと照合するため読み取り可能な写真を貼付)

  c.設置車両の車検証の写し(有効期限内のもの)


自社内指導員によるパトロール指導の実施の場合

 ①パトロール指導の内容が分かる資料の写し

 ②直近の実施状況が確認できる資料(指導報告書の写し)


●自社内独自の無事故運転者表彰制度の場合

 ①制度要綱など表彰制度の内容が分かる資料の写し

 ②直近の実施状況(表彰結果)が確認できる資料の写し

  ・自店(営業所)における実績がない場合は、他店における実績の資料で可

上記の各種装置や機器等による場合、リアルタイムGPS運行管理システムを申請する場合はa~c資料に該当する車両をリアルタイムで運行管理している状況が分かるパソコン画面の写真の添付が必要になります。

定期的に新車を購入している事業所では、最近のものではほぼASV技術を採用していると思いますので、車両の安全装置に関する内容で申請するのが一番手っ取り早いです。

ドライブレコーダーに関しても、まだ設置していない事業所はそれなりに見かけますが導入している事業所のほうが圧倒的に多いのではないでしょうか

 

 

除外事項

この項目での除外事項もあります

●各種装置や機器類に係る助成金の交付等の資料

●各種装置や機器類がGマーク申請年の7月1日時点で導入されていないもの

●義務付けされている機器や装置類

いずれも車両の安全装置に関することですが、ASV技術を採用した装置やドライブレコーダー、バックアイカメラなどはトラック協会や国交省から助成金対象とされているものもあります。

ASV(先進安全自動車)-導入するとどんな補助金が出るの?

当然ですがそうした助成金を申請して通ったときの資料などは使用できません。

また、すでに装置や機器類を購入しても実際に車両に設置されていなければ加点対象となりません。

ここは気を付けたほうが良いでしょう。

 

 

健康起因事故防止対策等輸送の安全に関する自主的、積極的、先進的または高度な取り組みを実施しているかのまとめ

この項目に関しては評価員の裁量が大きくなるところではないかと思いますが、基本的には手引きにあるように、車両の安全装置の設置状況や健康管理面の取組、自社内で行っている独自の安全活動などを申請したほうが良いと思います。

車両の安全装置の設置状況は一度設置してしまえば、現在進行形で輸送の安全に関する取組を行っていることになりますので、Gマークの申請要件が変わらない限りは以後の更新時にも使えるようになります。

2020年度より加点が2点となり、健康起因に関する対策を行っていない事業所もまだ多いと思いますが、1点獲得する場合にはここは比較的短期間で準備ができる項目ですので少なくとも1点は獲得すべきところでしょう。

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