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運転が禁止されている病気にはどんなものがあるのか?

交通事故に関するニュースを見ていると、「健康に起因する事故」はかなり多くなりましたよね。

運送業では国交省による「事業用自動車の運転者の健康管理マニュアル」というものが公表されていて、それに沿ったドライバーの健康管理が推奨されています。

事業者は、ドライバーの疾病等を把握しなければならない

事業者にはドライバーの健康状態について把握し、安全な運転ができない場合は乗務させてはならないことになっています。

中小企業が大半を占める運送業界では、代わりのドライバーを用意するのは非常に難しいことですが、健康状態の悪いドライバーを無理やり乗務させて大事故につながるリスクがあることを考えれば、社長が自ら乗務するケースも出てくるかと思います。

点呼時に確認すべき症状

乗務前の点呼では疾病、疲労、睡眠不足等の確認をしなければなりませんが、具体的にどんな症状があれば乗務をやめさせたほうが良いのか。

点呼時での確認手順から載せていくと、

○ドライバーに対して至近距離から異常がないか確認する。

○上記の際に必ず声かけをし、健康状態が悪いと声に兆候が出やすいため、喋り方等を確認する。

確認時の判断目安として、次の症状がある場合には乗務を見直すと良いでしょう。

  • 左胸、左肩から背中にかけ、痛みや圧迫感など、締め付けられる感覚がある場合
  • 息切れや呼吸がしにくい状態
  • 脈が飛ぶ、胸部の不快感や動悸、めまいなどの症状がある場合
  • 片方の手足、顔半分のマヒや、しびれを感じるとき
  • 言語に障害が生じている場合
  • 片方の目が見えない状態や、物が複数に見える、視野が半分になっているなどの知覚の障害が生じている場合
  • 強い頭痛がある場合

平常時に確認しておくべき症状

点呼時にかかわらず、日常から事業者が把握しておくべき健康管理状態や症状の目安も示されています。

  • 疾病治療のために定期的な通院をしているか
  • 医師から処方された薬をしっかり飲んでいるか
  • 医師から指示された事項を守っているか

これらはドライバーの重要な個人情報にもあたりますから、慎重な対応が求められます。

運転をしてはならない疾病がある

そもそも道路交通法によって、運転を禁止することができる疾病があります。

道路交通法

第90条(免許の拒否等)

公安委員会は、前条第1項の運転免許試験に合格した者に対し、免許を与えなければならない。ただし、次の各号のいずれかに該当する者については、政令で定める基準に従い、免許を与えず、または6月を超えない範囲内において免許を保留することができる。

1.次に掲げる病気にかかっている者

イ.幻覚の症状をともなう精神病であって、政令で定めるもの

ロ.発作により意識障害または運動障害をもたらす病気であって政令で定めるもの

ハ.イまたはロに掲げるもののほか、自動車等の安全な運転に支障をおよぼす恐れがある病気として政令で定めるもの

具体的には次の疾病が、「自動車の運転に支障をおよぼす恐れがある一定の病気」として掲げられています。

  • 統合失調症
  • てんかん
  • 再発性の失神
  • 無自覚性の低血糖症
  • そううつ病
  • 重度の眠気の症状を呈する睡眠障害
  • 認知症
  • アルコール、麻薬、大麻あへんまたは覚せい剤の中毒者

これらはパッと見て「なんかの病気じゃないかな?」と分かるものであればいいですが、例えばそううつ病などは「なんか自己中なやつだな」と、性格に問題があると認識されやすい病気もあります。

また私の経験上、精神的な病気で通院していたり、精神障害手帳を持っていてもドライバー本人が会社側に隠している傾向が多いです。

その場合、医師から処方された薬を飲んでいることも隠しているため、薬の副作用によって日中眠気を生じて事故を頻発させた事例もあります。

ですので、少しでも挙動がおかしいと思った場合は、病気である可能性も考えて対応すべきです。

また、国交省の健康管理マニュアルでは上記の疾病に加えて

  • くも膜下出血
  • 脳内出血
  • 脳梗塞
  • 心筋梗塞
  • 心不全
  • 不整脈

といった、「脳疾患」と「心臓疾患」について、付け加えられています。

ドライバーの健康管理まとめ

運送業は、事業者の目のとどかない所でドライバーに任せる仕事です。

自動車は日々進化して安全装置も充実してきてはいますが、結局のところは操作を人間が行っており、その人間が健康状態を害した状態であると、重大事故につながっていく可能性が高まってきますよね。

身体上の健康状態は比較的わかりやすいですが、精神的な病気についてはなかなか見抜くことが難しいです。

ドライバー自身がそうした病気を隠していることもあるため、「なにかがおかしいな?」と思ったら、病気の可能性も含めて対応していくべきだと思います。

もし軽い症状の病気であったとしても、運転に支障があると判断すれば即座に運行を中止したほうが良いでしょう。

そのためにもドライバー自身に健康管理の重要性を認識してもらうような施策をすべきですよね。

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