当ブログをご覧いただき、誠にありがとうございます。

高齢運転者に対する指導監督違反にならないためにすべきこと

行政処分でよく見かける違反の一つとして、

高齢運転者に対する指導監督違反というものがあります。

 

近年日本全体の問題として少子高齢化が進んでいますが、

運送業界でも同様に高齢化が進み、今後どうなっていくのか

予測がつかない状況になってきました。

 

普段テレビなどで、高齢ドライバーが

交通事故を起こしたニュースをよく見かけるようになりましたよね。

 

これが乗用車ではなく「大型トラック」だった場合、

交通事故を起こしたときの被害がより大きくなります。

 

運転がどんなにうまいドライバーでも、

年齢による衰えは防げません。

 

つまり、身体的に衰えた高齢者に大型トラックを運転させることは、

それだけのリスクが伴ってきます。

 

国としても交通事故の危険を防ぐため、

「高齢者に対する指導監督義務」を定めているわけです。

 

特に最近、ドライバーに対する指導監督や教育については

巡回指導等において厳しく見られるようになってきましたので、

きっちりおこなっておく必要があります。

高齢運転者とは?

貨物自動車運送事業輸送安全規則

 

第10条(従業員に対する指導および監督)

 

2.一般貨物自動車運送事業者等は、国土交通大臣が告示で定めるところにより、次に掲げる運転者に対して、事業用自動車の運行の安全を確保するために遵守すべき事項について特別な指導を行い、かつ、国土交通大臣が告示で定める適性診断であって第12条の2および第12条の3の規定により国土交通大臣の認定を受けたものを受けさせなければならない。

 

①死者または負傷者が生じた事故を引き起こした者

②運転者として新たに雇い入れた者

③高齢者(65歳以上の者をいう。)

つまり法令で、

①65歳以上のドライバーに

②高齢者に対する適性診断と、

③高齢者に対する教育指導を行う必要があります。

 

それまで法定12項目を含めたドライバー教育を行っていたとしても、

今まで65歳未満だったドライバーが、

再雇用等で継続して勤務し、65歳以上となった場合、

今までとは違った教育指導が必要になるということです。

どんな適性診断が必要か?

 

65歳以上のドライバーには、適齢診断を受ける義務があり、

受けるタイミングとしては65歳に達した日から1年以内に受診

その後3年以内に1回受ける義務があります。

(個人タクシー以外の旅客については65歳に達した日以後1年以内に受診、

その後65~75歳に達するまでは3年以内に1回、75歳以降は1年以内毎に1回受診)

初回受診日 初回受診日以降
貨物 65歳に達した日から1年以内に1回 3年毎に1回
旅客(個人タクシー以外) 65歳に達した日から1年以内に1回 75歳に達するまで3年に1回
75歳以降は1年以内に1回
個人タクシー 65歳に達した日から1年以内に1回 3年毎に1回

 

注意したいのはそれまで任意で一般適性診断を受けていた場合でも、

65歳以上のドライバーが受ける適齢診断は義務になります。

 

適齢診断を受診後、その結果をふまえて1か月以内に指導教育を実施します。

 

適齢診断において動作の正確さ、判断や動作のタイミング、注意配分、視覚機能、

安全態度、危険感受性等の測定を行いますので、それを基にして

個々の運転者の加齢に伴う身体機能の変化の程度に応じた、事業用自動車の安全な運転方法について運転者がみずから考えるよう指導

をおこないます。

 

要するに、「身体的なおとろえによる運転力の低下をみずから意識してもらう教育」です。

 

指導教育をおこなったら、記録簿を作成して3年間保存します。

これは他の指導教育記録簿と同じ保存期間になりますので、一緒に保存しておくと良いでしょう。

 

高齢運転者に対する指導教育まとめ

 

まずは65歳以上のドライバーがいるか確認し、

もし65歳に達しているドライバーがいれば、自動車事故対策機構等(NASVA)がおこなっている適齢診断をもうしこみ、受診させましょう。

 

あらかじめ適性診断の受診予定を管理表などにまとめておくと、今後受診するタイミングが把握しやすいので、一度全員の年齢をしらべておくと良いと思います。

 

適齢診断の受診後は、その結果をもとに1か月以内に

個々の運転者の加齢に伴う身体機能の変化の程度に応じた、事業用自動車の安全な運転方法等について、運転者がみずから考える指導教育

をおこないます。

 

教育記録簿を作成し、3年間保存します。

 

まとめると

  1. ドライバー全員の年齢を把握し、適性診断受診予定の管理表を作成する
  2. 65歳に達したドライバーに適齢診断を受診してもらう
  3. 適齢診断受診後、1か月以内に指導教育をおこなう
  4. 教育記録簿を作成し、3年間保存する

といった流れになります。

 

どんなに運転がうまいベテランドライバーも、年齢とともに身体的な衰えは自然の摂理ですから

防ぎようがありません。

 

一度大きな事故を起こしてしまうと、相手、会社、ドライバー本人ともに良いことは何ひとつありませんから、

しっかりと本人に身体の衰えを把握してもらい、事故防止に努めたいですよね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA