自動車をお持ちの方なら経験していると思いますが、事業用自動車にも必ず車検が必要です。
車検が必要な根拠は、道路運送車両法で定められています。
道路運送車両法 第58条(自動車の検査および自動車検査証)
自動車(国土交通省令で定める軽自動車(以下「検査対象外軽自動車」という)および小型特殊自動車を除く。)は、この章の定めるところにより、国土交通大臣の行う検査を受け、有効な自動車検査証の交付を受けているものでなければ、これを運行の用に供してはならない。
つまり、法定で定められている車検を受けていない車両については、公道を走ることができず、最近では走行中の車両のナンバープレートをカメラで読み取り、瞬時に車検切れを発見して取り締まることが可能になったため、無車検走行に対しては今まで以上に厳しくなりました。
ちなみに無車検車運行違反をやらかすと、結構な罰則が科せられます。
- 違反点数6点
- 30日間の免許停止
- 6か月以下の懲役または30万円以下の罰金
かなり重い罰則ですよね。
車検切れに加えて自賠責保険切れもあれば、更なる罰則が科せられることになります。
車検には有効期間がありますが、次のように法定されています。
道路運送車両法 第61条(自動車検査証の有効期間)
自動車検査証の有効期間は、旅客を運送する自動車運送事業の用に供する自動車、貨物の運送の用に供する自動車および国土交通省令で定める自家用自動車であって、検査対象軽自動車以外のものにあっては1年、その他の自動車にあっては2年とする。
2.次の各号に掲げる自動車について、初めて前条第1項または第71条4項の規定により自動車検査証を交付する場合においては、前項の規定にかかわらず、当該自動車検査証の有効期間は、それぞれ当該各号に掲げる期間とする。
① 前項の規定により自動車検査証の有効期間を1年とされる自動車のうち車両総重量8トン未満の貨物の運送の用に供する自動車および国土交通省令で定める自家用自動車であるもの 2年
②前項の規定により自動車検査証の有効期間を2年とされる自動車のうち自家用乗用自動車および2輪の小型自動車であるもの 3年
事業用自動車を含めた車両の有効期間を次の表にまとめてみました。
車両 | 初回 | 初回以降 |
貨物自動車(8トン以上) | 1年 | 1年ごと |
貨物自動車(8トン未満) | 2年 | 1年ごと |
軽貨物自動車 | 2年 | 2年ごと |
バス・タクシー | 1年 | 1年ごと |
レンタカー | 2年 | 1年ごと |
大型特殊自動車 | 2年 | 2年ごと |
自家用乗用自動車 | 3年 | 2年ごと |
軽乗用自動車 | 3年 | 2年ごと |
自動二輪(250cc超) | 3年 | 2年ごと |
原付などの250cc以下の二輪については車検が必要ありません。
また、基本的に車検満了日前の1か月以内に車検を受けられますから、車両を多く抱える事業者は車検有効期間の管理はしっかり行っていないと前述のとおり厳しい罰則が科せられる可能性が高くなりますから、気を付けないといけませんよね。
また、定期的に日常点検や3ヵ月点検を行っていても、整備工場等へ車検へ出す前にタイヤの溝を確認したり点検項目にない不良個所などはあらかじめ伝えておいたほうが良いでしょう。
その他、自賠責保険切れも罰則が科せられますから、書類準備等も必要ですね。
もし、車検管理をまだしっかり行っていないようでしたら、車検証を確認して満了日等を記載した一覧表を作成して管理しやすくしてはどうでしょうか?
本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。